数字には理由があると思う。
地元のサッカーJ2クラブ・ファジアーノ岡山のホームゲームが開催されると、もちろん試合結果も気になるけど、同じくらい気にかけているのがスタジアムの入場者数*1。
ファジアーノ岡山のホームゲーム当日は、いつも10,000人前後の人たちがシティライトスタジアム(Cスタ)に集まってくる。岡山市の人口は約70万人、隣接する倉敷市を合わせた都市圏では約119万人が暮らしている。そんな地方都市にあって、毎回これだけ人が集まるイベントは大きな存在感があると思う*2。
スタジアムに出かける理由/動機は、人それぞれ楽しみ方のニュアンスが違うはず。基本サッカー観戦だろうけど、戦術に注目したり、お目当ての選手を応援したり。あるいは、試合外のイベントやスタジアムグルメを楽しんだり、子どもの遊び場所を求めて訪れたり。あるいは、人で賑わうお祭りのような雰囲気そのものを楽しむ目的もあるかもしれない。幅広い人がそれぞれのウキウキワクワクを抱いて集まってくる。
僕は、このウキウキワクワクの雰囲気に魅了されて、ファジアーノの試合に通うようになったと思っている。この記事タイトルにある「浮かれた男1人」とは、まさに僕のこと。そして2016年7月20日、サッカーJ2第24節ファジアーノ岡山vs横浜FCの一戦。僕が浮かれてた大きな理由は「サトミキ」なのである。
公式ブログもオススメする観戦動機。
地域に愛されるJリーグクラブになるためには、サッカーをよく知るコアなサポーターだけでなく、気軽な動機でスタジアムに立ち寄ってもらうことが大事だと思う。サッカーの試合自体が魅力的であることは前提だけど、その周辺の盛り上げによって、地域でより多くの人にリーチしていかなければ。既にスタジアム観戦経験のある人が、誘うっていうのも大事な集客策のひとつ。
ファジアーノ岡山のスタッフによる公式ブログでは、スタジアムへ行ったことのないような人を誘うための「お誘いフレーズ!」を紹介してくれているよ。
今日から使えるお誘いフレーズ!|ファジアーノスタッフのブログ
1つめは、「イケメンいっぱいいるよ❤」
最近の新人イケメンとしては、期限付き移籍で加入した酒井選手とか?
酒井宣福選手 期限付き移籍加入のお知らせ | ファジアーノ岡山 FAGIANO OKAYAMA
2つめは、「ナイターは酒がうまいよ!」
シティライトスタジアムは岡山駅から歩いていける。車で来ない人、運転しない人は美味しいお酒が飲めるね!
ファジバーなどで扱うドリンクメニューは20種以上。ノンアルコールカクテル、ノンアルコールビールもあるのでドライバーの方も楽しめるよ。
▼ページ中程からドリンクメニューあり。
ファジフーズ | ファジアーノ岡山 FAGIANO OKAYAMA
3つ目は、「オリンピック代表選手が生で観られるよ!」
まさにリオデジャネイロオリンピック代表に矢島選手が選出。しかも完全に主力選手である。
▼五輪代表に選出された矢島選手は、リオへ旅立つ前の最後のJ2リーグ戦。もう「俺達の矢島慎也」なのである。
というわけで、公式ブログも推奨しているお誘いフレーズなので、積極的に活用しよう!
サトミキさんと写真撮影会!
「サトミキ」とは、モデル・タレントとしてご活躍の佐藤美希さんの愛称。
佐藤美希さんは2015年からJリーグ女子マネージャーに任命されていて、J1からJ3の試合会場を回って盛り上げてくれているよ。
そのサトミキさんは、昨年岡山に来てくれたけど、今年も真夏の岡山にやってきてくれた!
▼というわけで、平日にもかかわらず諸々の用事をさっさと片付けて、いつもより早めにスタジアムへ到着。
▼真夏のCスタは、夏祭りっぽいイベント盛りだくさん。
▼そんな中、僕はサトミキさんと一緒に写真をとってもらうべく、17:00から整理券配布のところ、16:40頃に到着した。既に行列出来ていて、定員30名までのところ僕の後ろで締め切りになった。ふぅ〜、ギリギリセーフ!
▼無事整理券をもらい、一旦スタジアムへ入場。今日のスタジアム前は特に暑いなあ。
▼そして17:30からいよいよ写真撮影会スタート!順番待ちの間に、Jリーグ女子マネージャーのマネージャーっぽい男性から、サトミキさんの名刺っぽいものを貰う。もちろんTwitterやInstagramはフォロー済みである。
▼裏面はトレーディングカードのPR。もしサトミキさんが手売りしてたら買ってしまうわ。
▼そして、ついに順番がやってきて撮影&握手も!Jリーグ女子マネージャーのマネージャーっぽい男性に、この写真ブログに乗せてもOK?と尋ねると、「個人で楽しむ範囲でどうぞ」と*3。
いや〜、試合前にすっかりテンションが上ってしまった41歳のオッサン。浮かれてニヤけ顔が止まらない。
サトミキさん(+ファジ丸さん)によるトークショー&ファジフーズ試食。
そしてまだサトミキさんイベントあるよ。18:15からはトークショー。昨年はミサッキーさんがいたけど、今年はMCっぽい人がいないなあ……
▼そうか、ファジ丸さんがいた!
▼サトミキさん登場までの間をつなぐため、観客いじり&サービス。
▼夕日を浴びながら、サトミキさんがステージに登場!
▼トークショー、しゃべるのはサトミキさん。ファジ丸さんはノンバーバル(非言語)コミュニケーションだよ。まあ雉はしゃべれなくてもよい。
▼そして、久々の「ファジフーズ試食」キター!女性が食べているのを観るのはよい。ファジ丸さんの物欲しそうな仕草もよい。
▼なんかサトミキさまに見下されているようでよい。
という感じで、キックオフ前にかなり満足度の高いイベントであった。
暑い日に選んだファジフーズは?
サトミキさんのおかげで、気持ちはすっかりお腹いっぱいというところだけど、実際には何か食事を取らなきゃね。
▼この日のファジフーズは、仕事帰りのお客様を意識した「おつまみバトル!メニュー」が豊富に。今日はビールがよく売れる日になるのかな?
▼僕は車を運転するのでビール&おつまみは無し。ごはんもの「千屋牛冷やし梅茶漬け」。
▼暑さのなかで、あっさり食べられ、なおかつ肉を味わえるぞ!
#ファジフーズ 「千屋牛冷やし梅茶漬け」 fagiano #challenge1 #j2
ホーム3戦連続で入場者数1万人超えるも、勝ち点を奪えず!
この日は、今シーズンのファジアーノ岡山ホーム戦で唯一の平日夜の試合。それゆえ、普段と違う層の観客が多くなった。具体的には仕事帰りのお客様。ビールが「ビール1杯半額券がもらえるお誘いプロジェクト番外編」なども実施された。
▼キックオフ直前。まだスタンドは埋まりきってないけど、仕事帰りと思しき白いシャツ姿の割合高し。
▼試合開始から30分くらいにパノラマ撮影。
▼試合開始から40分くらい。月がのぼるなか、バックスタンド客席は、緩衝地帯付近までビッシリ埋まってきた。平日にもかかわらず、横浜FCサポーターの方も来てくださって感謝、感謝。
▼前半は0-0で終えて、ハーフタイム。
▼後半に立ち上がり、横浜FCのイバ選手のゴールで先制してしまった!
▼追いつけないまま試合終盤になり、入場者数発表 → 10,753人。平日で1万人超え!ホームゲーム3戦連続1万人超え!シーズン平均入場者数は9,000人を超えて、現時点では過去最高の数値。
▼しかし残念ながら、試合は0-1で負けてしまった。
好調を維持、失速の心配なし!
平日にもかかわらず1万人以上を集めた試合は0-1で負けてしまったが、その後のアウェー2連戦は、対山形戦は1-0、対北九州戦は3-1と2連勝。
続く8月7日(日)のホーム徳島線は、僕は個人的に外せない用事のため残念ながらスタジアム参戦は叶わずも、1-0で勝利を掴み3連勝。しかも1万人以上の観客を集め、ホーム戦の入場者数1万人超が連続4試合になった!
8月11日(木・祝)のアウェー愛媛戦は1-1の引き分けで4連勝とはならなかったものの、勝点1をゲット。昨シーズンの真夏に失速した記憶を振り払うような好調を維持してる感じ。
第28節を終えた時点で、ファジアーノ岡山は勝点50で第4位。自動昇格圏第2位の松本山雅FCまでの勝点差は3に位置している。プレーオフ昇格圏の第6位以上においては、周りはJ1経験チームばかり。逆に言えば、岡山はまだ降格したことないんだ。恐れることなく、昇格へ突き進んで欲しい。
行きやすいスタジアムと熱いゲームが、1万人を超え続ける「うねり」をつくる!
プロスポーツ不毛の地と言われた岡山で、プロサッカーチームであるファジアーノ岡山は存在感を高めつつある。
だけど、まだ足りないと思う。もっと伸びて欲しいと思う。
プロ野球の場合、岡山では毎年1回公式戦が開催されると約3万人が集まる*4。開催試合数が全く違うので単純な比較はできないけど、チケットを買ってスポーツ観戦に行くという人がこれだけ存在しているという事実。
プロ野球はそれだけ多くの人に親しまれているスポーツだと言えるけど、プロサッカーのスタジアム観戦はプロ野球と比べた時に壁があると感じるひとが多いのかもしれない。野球でも当然熱心な応援はあるけれど、サッカーの場合には、ユニフォームに身を包んで、応援歌を熱唱して、旗を振って、飛び跳ねて応援するような熱心なサポーターがスタンドの多くを占めていて、観戦初心者はスタジアムに入りづらい……という「イメージ」を持たれているのではないか?
実際には、そんな「イメージ」は誤りだ。僕が経験してきたように、特にメインスタンド側は全くの初心者でも気兼ねなくスタンドに座って、何か食べながらゆったり観てもいいし、ユニフォーム着てなくてもいい。まあ盛り上がれば自然と手拍子も起こるので、タオルマフラーくらいは買っておくとチャンス時に振り回していて楽しい。得点が入れば立ち上がって周りの人とハイタッチも起こるかもしれない。基本的には誰でも歓迎される空間なんだよ。
だから、最近地元のニュースで「今年はファジアーノ好調」といったことを聞いて、ちょっと観てみようかという人には、壁を感じることなくスタジアムに立ち寄ってみて欲しい。その理由/動機は、サッカーの試合そのものでなくても、一向に構わないと、僕は思っている。
以前も引用したファジアーノ岡山のキャプテン・岩政選手のブログから、再び引用しようと思う。
岡山の皆さんへ|岩政大樹オフィシャルブログ「No Pain No Gain」Powered by Ameba
ファジアーノ岡山のサポーターの皆さん、そして岡山の皆さん、この夢に一緒に乗っかってみませんか?元J1のクラブに比べたら、まだまだ歴史も浅い私たちファジアーノ岡山がこの夢を叶えるには「普通」ではいけません。そこには大きなうねりが必要です。常識を打ち破ることが必要です。
スタジアムに足を運ぼうか迷ったときは、どうか一歩を踏み出して下さい。その一歩が私たちの一歩になります。一言でも私たちに声を届けてください。その声が私たちの力になります。
夢みたいなことは人生でそう何度も起こってくれるわけではありません。それなのに、その夢を本当に叶えられるかどうかを分けるのはほんの僅かなのです。夢に繋がるほんの僅かを皆さんと一緒にかき集めて、「岡山」の総力で勝負の後半戦を乗り越えていきたいと思っています。
本当に心躍るウキウキワクワクを体験できるチャンスはそう多くない。地元にプロスポーツチームができて、今まさにトップカテゴリーへ昇格する好機を迎えている。岡山に暮らしていて、いままでサッカーにはあまり関心を持ってなかった人も、今年はスタジアムを「初体験」してみる絶好の機会だよ。
この記事を書いているのは8月13日(土)。翌日8月14日(日)、ファジアーノ岡山はホームのシティライトスタジアムにカマタマーレ讃岐を迎える「瀬戸大橋ダービー」だ。多くの人がスタジアムに集い盛り上がること間違いなし。初めてスタジアム行く人にもオススメできる試合。
実は個人的なトピックとして、「瀬戸大橋ダービー」には両親を連れて行く事になった。常日頃僕がファジアーノホーム戦に出掛けていることや、今年の好調なチーム成績ということもあって、両親から一度行ってみようかな、という声が上がり、新たに2人が初観戦する予定。
僕の両親を含めた初観戦の人に、ぜひとも満員のスタジアム&勝利の歓喜を体験してほしい。そして、この「うねり」がシーズン終盤までチームを後押しできることを願っている。
*1:Jリーグでは発足当初から、スタジアム入場者数のカウントは実数で1人単位でカウントされて、公式記録でも発表されるし、試合途中の後半にはオーロラビジョンでも伝えられる。
*2:岡山市および岡山県の公式サイトに掲載されているデータを参照した。
岡山市のプロフィール人口|岡山市|市政情報|岡山市プロフィール
大好き!晴れの国おかやま
*3:厳密にはブログで公開することは公衆送信なので、個人で楽しむ範囲を逸脱していると言えるのだけど……
*4:今年の公式戦は雨天中止になってしまったので、参照記事は昨年(2015年)のもの。