雨のナイトゲーム。悼みながら、戦い続ける。 - 2016 J2第9節ファジアーノ岡山vsモンテディオ山形 観戦

ファジアーノ岡山にとって、ほぼ3週間ぶりのホーム戦が2016年4月23日(土)に実施された。

この間、熊本を中心とした地域で最大震度7の地震が発生し、大きな被害が発生。

僕が暮らす岡山での生活には直接大きな影響は受けず、地元J2クラブ・ファジアーノ岡山も活動を続けている。

一方で、被災地にあるJ2ロアッソ熊本について考えると、なかなか今後の活動にも困難が予想される。

いまだ多くの人たちが避難生活を強いられているなか、ロアッソ熊本の選手・スタッフはもちろんサポーターにとって苦しい時期。

それでも徐々に復旧・復興期に移行していくなかで、身近な場所でスポーツを楽しむ生活を取り戻せるなら、もっと強く生き続ける力は増すと思う。

命の危機が迫っている時にはサッカーどころではないのは当然。でも、生活基盤が整ってきた人から、日常生活の幸せを追求することに後ろめたさを感じる必要はないはず。不幸にも亡くなった方を悼みながらも、生き残った僕たちは置かれた場所で人生を戦い続けなければ。

というわけで、僕は置かれた場所で、精一杯地元ファジアーノ岡山を応援するために、岡山市内のシティライトスタジアムでのJ2第9節ファジアーノ岡山対モンテディオ山形の試合を観戦してきた。そして、少しだけ募金にも協力。

今シーズン初のナイトゲーム。

▼試合開始前時点で、ファジアーノ岡山の順位は暫定第3位。

▼今シーズン初のナイトゲーム。雨の中スタジアムに到着。

▼スタジアム前広場は傘の列。

▼第9節はモンテディオ山形と対戦。

本日のイベント、ファジフーズ。

▼本日のイベント。

▼ファジステージイベント。今日はスタジアム到着が遅れて見逃した。

▼本日のファジフーズ。

▼今日は雨なのでちょっと温かいものを。

▼定番メニュー「トントンラーメン」。スープ飲み干しちゃった。

▼今日は「ハートフルレイニーデー」発動。荷物が濡れないようにピンク色(=ファジレッドの代わり?)のポリ袋が配布。

▼雨の日仕様のファジ丸さんも観られるよ。

募金活動、半旗、黙祷。

▼スタジアム前では選手とサポーターが一緒の声かけし、「熊本地震災害義援金募金」への協力を呼びかける。僕も少しだけ投入。ちらっと見えた箱の中には結構お札が入っていた。

▼スタジアム内コンコースでも選手やサポーターが一緒に募金活動。僕はこちらでも少しだけ投入。

▼結果報告。4月23日「募金額:1,294,947円」。

【4月23日モンテディオ山形戦】「平成28年熊本地震」に対する義援金募金活動のご報告 | ファジアーノ岡山 FAGIANO OKAYAMA

▼次もやるよ。選手会主体で取り組む。コメントもぜひ読んで、協力できる人は協力しよう。

【4月29日FC町田ゼルビア戦】選手会主体による「平成28年熊本地震」に対する義援金募金活動実施のお知らせ | ファジアーノ岡山 FAGIANO OKAYAMA

▼横断幕「がまだせ熊本」。「がまだせ」は、頑張れというニュアンスの熊本弁。

▼フラッグも熊本地震災害の犠牲者を悼んで半旗に。キックオフ直前にはスタジアム全員で黙祷を捧げた。

「おかやま信金デー」。ご支援ありがとうございます!

▼雨なので、流石にバックスタンドは空いている。写真撮りそこねたけど、屋根のあるメインスタンド側はわりとギッシリな印象。

▼この試合「おかやま信金デー」にちなんで、バックスタンドに「OKASHIN」。

▼オフィシャルスポンサーである「おかやま信用金庫」の桑田理事長(右)から、ファジアーノ岡山の木村社長へ300万円の小切手贈呈。ありがたい、ありがたい。スタンドのサポーターからは「おかやま信金」コール。

ちなみに、「おかやましんきんファジアーノ岡山応援定期2016SEASON」(現在は取扱期間終了)は、ファジアーノ岡山の勝利数、入場者数により金利が上乗せされるのだ。そして、預入総額の0.05%相当額(上限300万円)がファジアーノ岡山へ寄贈されるという、ありがた〜い商品なのだ。

モンテディオ山形の守備は堅かった。

▼キックオフ前、ファジアーノ岡山のゴールキーパー「神林」こと中林選手のJリーグ通算200試合出場(第7節札幌戦で達成)を祝福。

▼J1にいたチーム、今シーズンまだ勝利がないモンテディオ山形。サポーターが出した横断幕「なぜここにいるのかを問う。勝って俺らを黙らせろ。山形はこんなもんじゃないだろ」。

▼前半終えて0-0。モンテディオ山形のゴールキーパー山岸選手*1が活躍しすぎて得点ならず。あとポスト選手、バー選手も活躍しすぎ!

▼本日の入場者数8,256人。雨だったけど前回ホーム戦を上回る。でもChallenge1、平均入場者1万人超えへの道は険しい。

▼後半、厳しい時間帯に失点で0-1。このあと残り20分ちょっと、ファジアーノ猛攻でコーナーキック連発、タオルぐるぐる連発するも、このまま試合終了。

▼今シーズンホームゲームの初敗戦。次週のホーム戦で取り返そう!

▼次節は、J2に昇格したシーズンながら現在首位の町田ゼルビアを迎える。これは負けられない!

▼試合後のスタジアムもまだ雨だった。

昨年とは違う期待が続く。

ファジアーノ岡山は9試合をを終えて暫定第5位、昇格プレーオフ圏内につけている。

今シーズンここまで通算4勝3分2敗で勝点15。たまたま昨シーズンも第9節終了時点で4勝3分2敗で勝点15という成績だった(順位は第7位)。ただ、今シーズンのファジアーノの戦いぶりを観ていると、何だかより勝ちそうな雰囲気を出していて期待を持ってしまうんだなあ。

僕の勝手な印象を、キャプテン岩政選手がブログで裏付けてくれている。

近況報告とお知らせ|岩政大樹オフィシャルブログ「No Pain No Gain」Powered by Ameba

さて、J2リーグはここまで9試合を消化しました。私たちファジアーノ岡山の歩みは、決して悪いものではありませんが、率直に言うと、思うようにはいかないものだな、と感じるものとなっています。

そう、正にこんな印象。悪くない。だけど、突き抜けた結果はでていない感じ。

昨年からずっと応援してくださっている方には分かっていただけていると思いますが、今年の戦いは昨年のそれとは全く違うものです。間違いなく、いいチームにはなってきています。しかし、私たちはそれを結果で証明しなければいけません。そして、いいチームというだけでなく、強いチームになっていかなくてはいけません。

そうそう、昨年とは明らかに違う、いいチームになっているぞ!

強いチームになることは、いいチームになることに比べたらはるかに難しいことです。

おお、さすが先生!何か深いお言葉でた!「いいチーム」だけど「強いチーム」にはまだ足りないか。

それと、ここでお知らせがあります。今日4月27日を1回目として、BEST TIMESというサイト上で寄稿させていただくことになりました。「サッカーの常識への挑戦」というテーマのもと、私が考え、見てきたサッカーについての考察を文字にしていきます。

岩政先生の哲学を味わえそうなこの連載、見逃せないなあ。

「サッカーを知っている選手」は何を“知っている”のか | 元サッカー日本代表・岩政大樹が挑む「サッカーへの常識」

ファジアーノ岡山の経営状況とChallenge1。

Jリーグクラブにとって、試合で結果を残すことも大事だけど、クラブの経営を維持することも大事。

そして、地域に愛され支えられるクラブを持続させるには、PR(パブリック・リレーションズ)は不可欠なのだ。

その点では、ファジアーノ岡山というクラブ(=株式会社ファジアーノ岡山スポーツクラブ)は木村社長を先頭に積極的に熱いメッセージを発信しようという姿勢がよく表れているように感じる。

▼ファジアーノ岡山2015年度の経営状況報告。「1.経営数値に関する分析」「2.次期の見通し」とあわせて、「3.皆様へのお願い」が入るあたり、実にファジアーノらしい。

ファジアーノ岡山 2015年度 経営状況について | ファジアーノ岡山 FAGIANO OKAYAMA

▼今シーズン初めからの「Challenge1」に関する一連のリリースは、熱いメッセージが伝わってくる内容。ぜひご一読を。

2016ファジアーノ岡山「Challenge1」について記者会見を行いました 【1】 | ファジアーノ岡山 FAGIANO OKAYAMA

2016ファジアーノ岡山「Challenge1」について記者会見を行いました 【2】 | ファジアーノ岡山 FAGIANO OKAYAMA

2016ファジアーノ岡山「Challenge1」 1カ月を振り返ってのご報告 | ファジアーノ岡山 FAGIANO OKAYAMA

リーグ戦でのチームの勝敗や順位にはもちろん注目している。あわせて経営の動向も気になってくる。だから、クラブのPRとして積極的に情報をきめ細やかに告知しようとする姿勢を高く評価したいと、僕は思う。

Jリーグ百年構想」にも謳われているスポーツを「する」「観る」「支える」という文化。日常生活の場に根付いた身近な幸せにつながって欲しいと願っている。スポーツならば、それぞれの地域の活動が地元だけに閉じるのでなく、被災地だって、世界だって、身近に感じさせてくれるのだから。

*1:GK山岸選手といえば、2014年のJ1昇格プレーオフ準決勝でのアディショナルタイム劇的決勝ヘッドが記憶に残る。

GK山岸が劇的決勝弾! 山形が磐田下し昇格プレーオフ決勝へ - Goal.com