(2016-08-17追記)2016年の瀬戸大橋ダービーはこちらをどうぞ。
2015年11月1日。ダービーの日がやってきた。
サッカーJ2リーグ第39節のファジアーノ岡山の試合は、ホームのシティライトスタジアム(Cスタ)にカマタマーレ讃岐を迎える「瀬戸大橋ダービー」だ。
2015シーズンの終盤に設定された大一番。岡山にとっては、J1昇格プレーオフ進出への希望をつなぐために勝ちたい。讃岐にとっては、J2降格争いから抜け出すために勝ちたい。両者いつでも勝点3がほしいのは当然だけど、このダービーはそれぞれリーグ戦の試合としても大事な一戦。
ファジアーノ岡山の本拠地のある岡山と、カマタマーレ讃岐の本拠地のある香川は、地理的には間に瀬戸内海を挟んでいて、27年前に開通した瀬戸大橋でつながっている隣県。お互い身近に感じている意識があると思う。地上波テレビ局の放送エリアは岡山・香川にまたがっていたり、瀬戸大橋は道路と鉄道の併用橋なのでJRに乗って海を渡って行き来できたり。
岡山にお住まいでない方にはピンと来ないかもしれないので、参考までに隣県にあるJリーグクラブホームスタジアムとの距離・所要時間の比較してみた。岡山市内のCスタを起点として、Googleルート検索で自動車使用したケースを大雑把に調査。ちなみに、新幹線を使えばガンバ大阪やセレッソ大阪のスタジアムも2時間ほど。
県名 | クラブ名 | スタジアム | 距離 | 所要時間 |
---|---|---|---|---|
香川 | カマタマーレ讃岐 | Pikaraスタジアム | 約60km | 約1時間 |
鳥取 | ガイナーレ鳥取 | とりぎんバードスタジアム | 約120km | 約2時間 |
兵庫 | ヴィッセル神戸 | ノエビアスタジアム神戸 | 約150km | 約2時間 |
広島 | サンフレッチェ広島 | エディオンスタジアム広島 | 約160km | 約2時間 |
とうわけで、いま最もご近所で断然行き来しやすいJクラブ・カマタマーレ讃岐とのプライドを懸けた瀬戸大橋ダービーを観戦してきた。
岡山シーガルズもホーム戦試合日。
Cスタがある岡山県総合グラウンドには、バレーボール女子V・プレミアリーグの岡山シーガルズの本拠地であるジップアリーナ岡山(岡山県総合グラウンド体育館)もある。実はこの日は岡山シーガルズの試合も開催ということで、バレーボール観戦とサッカー観戦とで賑わっていたのだ。
▼ジップアリーナ岡山の前には行列も。
▼2015/16シーズンのV・プレミアリーグは、レギュラーラウンドは10月から1月、ファイナルステージは2月から3月。
▼フードが食べられるテント村も登場してるよ。
▼チーム名にちなんで。こ、これはセーフ?
入場待機列に並ぶ。
今日はダービーなのでいつもより混雑を見込んで、早めに入場して座席を確保しておこうかな。
▼伸びる入場待機列。ここまで並んだのは久しぶり?
▼本日のおみやげ。
▼そして、本日のイベントチェック。
武田氏とミサッキートークショー。そして恒例の試食タイム。えっ?今シーズンラスト?
この日は、地元の地上波テレビ局OHK岡山放送により実況生中継される試合。いつもOHKのファジアーノ戦中継ではあの男がやってくるのだ。
▼そう、ホリプロ所属のタレントにしてサッカー解説者・武田修宏さんだ!
▼同じ事務所所属の後輩であるミサッキーさん(=桃瀬美咲さん)と、実況担当OHKの堀靖英アナウンサーとの3人でのトークショー。
▼恒例の「監督と先輩後輩アピール」「監督オファー待ってるアピール」トークを展開しながら、何故かミサッキーさんとの距離を詰める武田氏。
こらっ!ミサッキーさんに近づきすぎや!それから、監督就任の件は慎重に検討した結果見送らせていただきます。武田様の今後のご活躍をお祈り申し上げます。
▼さすが人気の武田氏。
それよりもトークのなかで重大な情報開示があった。なんとミサッキーさん今シーズンの登場はこの日がラストとのこと。あと1試合残るホームゲームではミサッキーさんを観れないのか……。ちなみに来シーズンについては明言されず。ミサッキーさんは、このところ女優としての活動も東京でもお忙しそうなので、そんな事情もあるのかな。個人的には、来シーズンもファジアーノ岡山特命PR部女子マネージャーの桃瀬美咲さんの残留希望なんだけどなあ。
▼今シーズンラスト、ミサッキーさんの試食タイム。
▼ぜひとも来シーズンもCスタに登場してほしいな!
讃岐を食らうファジフーズ、釜玉風や骨付鳥。おまけに、たまごかけご飯。
ダービーということで、僕もいつも以上に気合を入れてファジフーズに挑んだ。試合前に讃岐を食らうべく選んだつもり。
▼本日のフーズをチェック!
▼讃岐戦限定「釜玉うどん風丼」。うどんとは言っていない。
▼ご飯が見えてて、完全にうどんではない。おいしい丼。
▼さらに、讃岐戦限定「こがしバターしょうゆの骨付鶏(ひな)」。骨付鳥は香川県丸亀市のご当地グルメ。
▼もともとファジフーズに骨付鳥あるのだけど、限定の味付けなのだ。
▼試合終了後、ファジフーズじゃなくて、前出の岡山シーガルズの試合開場前の屋台で「たまごかけごはん」にも手を出しちゃった。讃岐(香川)とは関係なくて、岡山県美咲町からやってきた。
▼シンプル。おいしくて一瞬でなくなった。ちなみに、岡山県美咲町にある人気店「食堂かめっち。」では、いろんなタレでおかわり自由で味わえるはず。
たくさんの讃岐サポーターでアウェー席はギッシリ。
スタジアムに入ると、いつもより混雑感が強いぞ!そして、特にアウェー席はカマタマーレ讃岐サポーターでギッシリ!
▼讃岐のチームカラー、サックスブルーで染まっている。
▼バックスタンドの埋まり具合。アウェー席はいっぱいだけど、ホーム側が少し空きが……。
▼選手入場前、岡山サポーターによる「Over the Rainbow」に負けていない讃岐サポーターによる「瀬戸の花嫁」。
讃岐サポーターの数、声、一体感。いずれも迫力あった。隣県とはいえ、たくさん駆けつけてくれてダービーが盛り上がってありがたい限り。一方、ホームの岡山側も普段より多いとはいえ、空席も見えてちょっと物足りない印象。讃岐サポーターの熱に負けないくらいの満員のホームサポーターで埋めたかったなあ。よし、もっと知り合いを誘わなきゃな。
▼なお、入場者数9,436人。1万人には届かず……。
試合は、岡山にとって厳しい敗戦。
ダービーという特別な舞台でもあり、シーズン終盤の昇格・降格のかかる大事な試合。どの試合も勝ちたいけど、今日は特に勝ちたい。
▼前半15分讃岐に先制されるも、18分に岡山が追いつき、1-1で折り返す。
▼ハーフタイム。ファジ丸さんも、戦っているぞ!
▼しかし後半に入り、讃岐が70分にPKからの勝ち越し点。そのまま1-2で試合終了。
▼昇格プレーオフ進出が限りなく遠のく敗戦になってしまった。
▼ミサッキーさんの今年最後の試合を飾れず残念。でもお疲れ様!
今期昇格可能性は第40節で消滅。キャプテンの言葉を噛みしめる。
第39節の讃岐戦での敗戦により、岡山はJ1昇格プレーオフ進出争いからほぼ脱落していた。瀬戸大橋ダービーから1週間後の第40節アウェーのFC岐阜戦において0-0の引き分けにより、プレーオフ進出すなわち今シーズンのJ1昇格可能性は完全になくなった。
第40節の試合後のキャプテン岩政選手のコメントが印象的だった。
プレーオフが消えたのは、この試合で消えたわけではなくて、1シーズン戦ってきた勝点で消えた。自分たちがいつも言っているように、リーグ戦の順位表というのは常に正当で正しい結果で、今日の試合云々ではなくて、自分たちの今年の力が昇格に届かなかったということ。いろんなエクスキューズがあるとしても、結果的に力が足りなかったということだけ。
J2第40節 FC岐阜戦 監督・選手コメント|ファジアーノスタッフのブログ
そうなんだなあ、結局1シーズン積み重ねてきた勝点の結果なんだなあ。J1昇格を逃したという結果は、実力なんだ。
僕がファジアーノの試合をスタジアムで観戦するようになったのは、昨シーズンの終盤になってから。今年2015年のシーズンは多くのホーム戦をスタジアム観戦して、アウェー戦の結果も気にするようになって、今年になってはじめてシーズンを通してファジアーノ岡山をウォッチしてきたという状況。
そんな日の浅い僕のようなライトなファンから見ても、勝ち切れない試合を見ていると、実力はまだJ1昇格には届かないレベルだったのだろうなと感じた。これは、観客動員でもまだまだ伸ばす必要を感じるし、サポーター層がもっと広がらないと、仮にJ1昇格したというだけでは継続できないように思った。
昨年ホーム最終戦セレモニーで、ファジアーノ岡山の木村社長があいさつで言及していた「何かが足りなかった」という状況は、今年もまだ足りないままであった、と感じている。でも、僕は全く悲観していない。ファジアーノ岡山というクラブはチャレンジする資格がある。少なくとも来シーズンはJ2リーグで戦えるし、その次はJ1リーグ昇格を果たしても驚かれることないはず。2015シーズンは残り2節だが、チームの実力を積み上げていき、サポーターの輪を広げていく道は続いていくんだ。